キャニオンスパイス物語 第1部(創業編)

オープンしたてのMASALAN SHOP(マサランショップ)。右も左も分からず、とりあえずただ商品を並べてお客さんを待っているマサランちゃん。稀に通りかかるお客さんに必死の声掛け、「いらっしゃいませ!」

そんなマサランショップに比べてキャニオンスパイスの歴史は意外と古いのです。

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創業はスパイスの研究開発から

創業は1979年。大阪市平野区で産声をあげました。(サムネイル画像は建物が取り壊された跡地です)

当時からカレーは日本の国民食であり、みんなが大好きな家庭料理のメニューでした。その為カレールウやレトルトカレーを作る大手のメーカーは複数あり、普通であれば事業としてゼロから始めても太刀打ち出来るとは思えなかったでしょう。

しかし、「これだけ多くの人がカレーを好きでいるのに、その中身の事はほとんど何も知らない」という事実に興味を惹かれ、カレーを構成している原材料の中でも特にスパイスにのめり込んでゆくのでした。

独学で研究を続け、その中でオリジナルのカレー粉だけでなく、様々なミックススパイスを開発していきました。中でも「塩こしょう」はその味が評価され代表的な製品となり、街のお肉屋さんを中心に広がっていきました。

ここで創業者の現状に甘んじない貪欲さとその知恵が発揮されます。塩こしょうはボトルに入った商品で販売されていましたが、それを少量の小袋にして、お肉を買われたお客さんにサービスで付けることを提案したのです。お肉を買ったお客さんは喜び、それが評判となってお肉が売れてお肉屋さんも喜び、会社は小袋の塩こしょうが飛ぶように売れて喜ぶ。それで少しずつ事業が回り出し、明日が見えるようになりました。

エクセレントカレールウ誕生

塩こしょうを中心としたミックススパイスの製造・販売を行いながらも、日々カレールウ開発の研究に明け暮れていました。トレー入りカレールウは、今現在も国内で数社しかその技術を持っていない特殊な商品カテゴリーであり、思うように成果が出ない日々が長く続きました。そんな中でも諦めず、何度も失敗を繰り返しては改良を重ね、ついに独学で念願であるオリジナルのカレールウの開発に成功するのです。このあたりの経緯や苦労は、多くを語らない創業者ご本人からは今尚聞き出せていませんが、それは「エクセレントカレールウ」と名付けられました。

創業の味、エクセレントカレールウ。後にExcellent!!Curry Roux(サフラン入)プラチナエクセレントとシリーズ化される。

カレールウの製法は本当に特殊、特に当社は乳化剤を使用していないので、製造工程でのたった1℃の温度差で商品がダメになってしまうリスクもあるのです。その工程の複雑さと難易度、偶然ではなく様々な仮説と緻密な計算を繰り返して出来上がったに違いありません。

出来上がったカレールウは、これもお肉屋さんだけに流通を絞ることにより顧客の差別化が図られ、力を入れて販売してくれるので「エクセレントカレールウ」はどんどん売れてゆくのでした。

※今でもこちらは「初代エクセレントカレールウ」として、年に数回のオープンファクトリー(工場を開放してのカレー販売会)にて数量限定で販売しております。今後、オープンファクトリーの週には、マサランショップでの販売も予定していますので、お見逃しなく!

そしてレトルトカレーを

カレールウが売れてもそれだけでは満足せずに次は「レトルトカレー」の提案をしました。お肉屋さんは各お店でそれぞれ自慢のお肉を持っています。それをカレーに具材として入れて、そのお店だけのオリジナルレトルトカレーを作ることを提案したのです。さらにそれは、今まで販売に使えなかったお肉の端材等も具材として無駄なく使用出来ることとなり、フードロス削減に貢献、さらにはお客さんにも利益をもたらす事となりました。

この流れは、現在ではOEM事業として、会社の柱となる事業のひとつになりました。

 とある展示会での光景。現在では様々なオリジナルレトルトカレー約1000種類が生産されています。その一部がショップで購入出来ますので是非一度ご覧ください。レトルトカレーの販売はこちらから

~ 続く ~

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